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 《Let’s 海外発送 Vol.1》

Vol.36 2001/12/28

年末も押し迫ってきましたね〜。
あんまし明るいニュースのなかった今年、思わず風呂場を盗撮する田代容疑者の気持ちもわからんでもないが(わからんよ)ぐっとこらえて来年に期待だ。

でもその前に、今年12月に入ってからちょっと楽しい経験がありました。

いつものようにお客様からのメールチェックをしていると・・・
「海外からの購入は出来ますか?」 とのタイトルのメールが。
も〜いやだな〜。冷やかしか〜?
どうせ「南極の昭和基地に防寒用のイカット送ってください」とか「アンコール・ ワットの修復用にストーンカービング送ってください(至急)」とか書いてんだろ!
と思いながらメールを開けてみると。
「はじめまして。 現在シンガポールに在住しているOと申します。
数日前に、GOOGLEを検索していて貴店を発見しました。
商品の質の高さもさることながら、サイトデザインの質の高さ、見やすさにとても感 心いたしました。
実は、クリスマスプレゼントにミライ&ケントのビーズバッグHF36を購入したい、と思ったのですが、貴店では海外への商品発送もしていただけるのでしょうか?
インド ネシアからほど近いシンガポールに暮らしているとはいうものの、ミライ&ケントの ような作品は、残念ながら当地では手に入りません。
是非とも宜しくご検討いただきますよう、お願いいたします。」
だ、そうです。

スゲーまじめに注文メールじゃん。
そのうえ「サイトデザインの質の高さ、見やすさにとても感心いたしました」なんて 言われちゃ、なんとか対応しなくちゃイカンだろ。
それにしてもうれしいよね、「質が高」くて「見やすい」ですって。
あとこれに「写真のクウォリティーがとても高い」みたいなことが書いてあったら思 わずSQに飛び乗って手渡しで持っていったかもしれないけど、書いてなかったので (しゅ〜〜〜ん・・)何とかしてシンガポールに発送だ。

でも漂流貿易としては海外発送なんて想定してませんでした、正直言って。
だって海外の人がわざわざYahoo JAPANやGOOGREを検索して当店に 来るとは思えないでしょ。
でもところがぎっちょんちょん、海外の人は日本のホームページをよく見ている。
このことは自分の経験に照らし合わせてみても当てはまる。

僕たちの経験を話そう。
僕たち夫婦がバリ島ヌサドゥア地区に住んでいた時、部屋にいる時に何をしていたか ?
まずCDを聴く。
日本から持ち込んだ約100枚のCDはバリ島でも大活躍。
日本から遊びにきた友達 にはCDを持ってきてもらってたのでバリ島で最新ヒットチャートを聴けたりする。
だからバリ島で「孫」なんか聴いてました。
「なんで〜こんな〜に〜かわい〜の〜か〜よ〜〜」
下の部屋に住んでた中国系バリ人に
「このストレンジな歌は日本のポップスか?」
と 尋ねられたりしたけど、実際流行ってたよね、あのときは。

次、プレステをする。
いや〜〜〜やってたよ、日本から持ち込んだプレステ。
「バイオハザード2」にはま りまくって朝から晩まで。
夕飯時にやってると、下のおばちゃんが作ってるナシゴレンの良い香りがしてくるのよ。
で、窓から外を見ると椰子の木がゆ〜らりゆ〜らり揺れてるでしょ、
「オレここで何 やってんだろ?」って思ったよ。

次、テレビを見る。
とは言っても何言ってるのかさっぱりわからんのよね、バリのテレビ。
でもわからんながらに見てたのが吉本新喜劇みたいな番組。
インドネシア人はとにかくオカマのコントが好きで、オカマが出たら客席大爆笑。
スゲーわかりやすい。
吉本新喜劇って言うより大昔の「てなもんや三度笠」や「エノケン」みたいなノリかもしんない。
でもまあ言葉がわからないながらも話のあらすじがわかるのでよく観てました。

そしてもう一つ、インターネットしてました。
これはもう毎日毎日欠かさずやってましたね。
やはりYAHOOのニュースからNHKの動画のあるニュースまで。
特にNHKは日本のニュースそのままに映像と音声が出るから超貴重、画面は小さい し画質落としてるから見にくいけれど、日本の今を感じれるから毎日見てた。
それにバリでNHKの動画ってなんかハイテク感じれるじゃない、今風に言えばエッ ヂか?
単純なのよ、オレ。

そんな日本の情報が少しでも欲しかったオレには、今回のO様のお気持ちはよくわかる。
少し大げさに言えば、海外に暮らしてるって言うのは人工衛星に乗って大気圏外にい るようなもんだ。
情報伝達が発達した今、日本のことは手に取るように伝わってくるし、日本の食べ物 とかもけっこう手に入る。
身の回りにもこちらで暮らしている日本人の友人がたくさ んいる。
でもなんかリアルじゃない。
日本の情報はテレビの画面上でしかないし、日本に住ん でいる時のように気軽に買い物に出かけて何でも手に入るわけではない。
もちろんシンガポールとバリでは状況は全然違うだろうけど、バリに住んでたオレはそう思った。
よし決めた!せっかくのお申し出だし海外に住んでる気持ちもチョッピリわかるオレだ、O様のご希望になんとかお応えしよう。
決めるが早いかO様に「なんとかご希望に添えるように頑張ってみます」のメールを お送りした。
もちろんこの時点で海外発送の経験はないし(バリから輸入の経験なら何度でもある が)、輸送方法の知識もない。
バリに日本から小包を送ると、かなりの確率で郵便局員が盗んでしまう(これは本当 だ!)のでとてもじゃないが怖くて送ることが出来ないが、イメージ的にシンガポー ルはそんなことはないだろう。
実際はシンガポールに行ったことがないからよくはわ かんないけど。
でもまぁ、それを含めてもこれから勉強だ。
御要望があるならなんとかして送るぞ! と、思い巡らしているうちにO様からさっそくメールが・・・        

続く

(もと店長 ケンゾウ)

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