《税関なんか怖くない(ウソ)》

Vol.46 2002/06/06

まだまだ細々仕入れの漂流貿易。
実はほとんど郵便局かFedexで20キロごと送ってます。
もっとド〜〜ンといきたいよな。
コンテナ1本ド〜〜ンとさ。
でもコンテナは一回バリから送ると、値段もド〜〜ンと20万円以上!しかも税金、
通関手数料、港のあずかり料は別。
荷揚げは神戸だから神戸までの高速料金とトラックのレンタカー代もガソリン代も
別。
ちょっとキツイよな〜。って言うか全然キツ過ぎるよ。
しかもコンテナだと1ヶ月以上かかるわけだからして、なおのこと使いにくい。
だから漂流貿易では郵便局かFedex。
毎度毎度の商品の輸入だけど、やっぱ実際に手元に届くまでは心配が絶えない。
船便で送ってたときにはいつ商品が着くのか非常に不安だし、船便で2ヶ月(!)か
けて赤道をゆっくり通過して日本に着いた荷物は商品の破損がとっても不安。
丸型のアタバッグがギュウギュウに詰めこまれて開梱したら角型アタバッグになって
たこともあったよな、ワッハッハッハ〜〜〜。(笑い事ではない)

そしてなんと言っても心配の種は税関だ。
20キロ箱1つぐらいなら何の税金も掛からずに、いきなり届いたりするから嬉しい
わけだけど、1回に20キロ箱3つぐらい送ってくるとすんなり手元に届かない。
さて、今回は先日バリから送られてきた3箱の荷物の話。
バリで発送を頼んでいるWさん。いつも元気でほがらかな、頼れる友人Wさんから
メールが届いた。
「あべさ〜〜ん。今日送りましたからね〜。箱は3つでサンダル140足、10日ほ
どで届きま〜〜す。」
相変わらず元気がいいのぉWさん、そうか今回はサンダルばかりが140足か・・
・。
さすがに税関でひっかかるだろうのう。

きっちり10日後。
やはり大阪税関から手紙が・・・。
「インボイスが入っていないので荷物の価格がわかるものを提出してください。」
おえおえWさん、入れといてくれよ、インボイス。
しょうがないから大阪税関に電話だ。
「あ、すいません、今日税関から手紙が来たんですけど〜。」
なんと言っても関税タダにしたいから卑屈なほどの低姿勢。
「はいはい。手紙の左上に書いてある番号をですね、ちょっと読んでいただけますで
しょうか。」
あのさ、最近の役人の人って人にもよるけど対応がソフト。昔だと
「手紙?課税通知書でしょ。・・・・番号は?・・・・左上になんて書いてんのかっ
て訊いてるんですよ。」みたいな冷酷アンド無愛想きわまる対応だったようだけど、
最近はお役所の対応いいよな。
それはともかくオレの返事だ。
「あ、はい。番号はですね、××××××××です。」
「え〜〜っと、岡山の阿部さんですね。はい、インドネシアからサンダルが届いてい
ます。140足。
え〜〜〜っとこのサンダルはご自分で使われるんですか?」
140足のサンダルをか?ムカデかオレは。
「いえ、あの仕事で仕入れました。日本で売ります。」
ココは正直に申告。
「はいわかりました〜、自分で使われるのと仕事で使われるのでは税率が違うのでで
すね、一応訊かせていただきました〜。
それでですね、インボイスが入っていなかったんですが1足いくらで仕入れられまし
た?」
「○○ルピアです。どうしましょう、インドネシアから証明できる書類をFAXしま
しょうか?」
「いや・・そうですね〜〜〜(金額もたいしたことないし)阿部さんのほうからFA
Xいただいたらそれでいいですよ。
金額と数量、それから名前を書いて印鑑を押してFAXを送ってください。」
ふ〜〜〜〜っ(ため息)。今回も無事に通関しそうだ。よかったよかった。
「ところで阿部さん、サンダルの素材は牛革ですかね?」
違うよ!!いや・・・たぶん違う・・・・いえ、おそらく違うと思います。
まず、革製品は関税が非常に高い。なにしろ革製品で靴だと税率は1足あたり原価の
60パーセントか4800円の高い方。
そうなるとうちのサンダルは1足の税金は4800円、140足で67まんえ〜〜〜
ん!!!
ブクブクブクブク・・・(口から泡を吹いてる音)
払えるか〜〜い、そんな関税。
うちのサンダルは断固合皮だよ。
いや・・・実は断固と言えないところがツライ。
正味なところ、オレ自身よくわかっていない。
もちろん作っているバリ人にサンダルの素材を聞いてはいる、こたえは「もちろん本
皮よ〜〜最高級よ〜〜。」だ。
バリ人と交渉すると、素材は何でも最高級品になる。
レーヨンバティックも「最高級のシルクよ〜」だし、機械織のイカットも「ハンド
ウェービングよ〜」になる。
つまり少しでも高く売るために平気でウソをつくわけだ。
ウソをついたやつが悪いんじゃない、ウソを見抜く目を持っていないやつが悪い。バ
リではそれが常識なわけよ。
で、サンダルだけど。
作ってる本人曰く「最高級の本皮製」、だけど大いに眉唾だ。
でも実際サンダルを手にとって見ると、何だか皮っぽい気がしないでもない。
けど裏っかわを見ると合皮っぽいし・・・・。
で、みんなで話しあった結果は「これは合皮だ。通関のことを考えれば合皮に違いな
い。」と、なんとも頼りない結論になったわけ。
ここで改めて大阪税関から「本皮じゃないですか?」と問われると全然自信がない、
情けない話だが。
「皮じゃありません!合皮です!合皮合皮、合成皮革です!」
あわをくって税関職員に訴えたけど論理的な説明が出来るわけはなく、「大うそつき
のバリ人が本皮と言っているから合皮です」とやけくその説明しか出来ない。もちろ
んそんな説明はしなかったが。

「では阿部さんコッチで調べてみますね、皮でしたら連絡しますので〜。」
あらら〜・・電話切られたよ。
もうこうなったら「やっぱ皮でしたよ」と連絡が来ないことを祈るのみ。祈る気持ち
で2日過ぎて・・
あら?いきなり荷物が届いた。
関税タダか?
いや、課税通知書が付いてる。「670,000円」と書いてないだろうなオイ。
「関税・暫定税率 21.6パーセント 税額 4968円」
オッケ〜〜!!
タダとは行かなかったけど上出来だろう。
今回はヒヤヒヤだったぜ!また次回は心臓飛び出しそうな経験が待ってるのかもしれ
ないけれど、次回は次回の風が吹かぁ。
そんな思いで仕入れたサンダル、ただいま好評販売中です。
皆さん買ってね〜〜〜。

 

→次回へ
→前回へ
→航海日誌INDEX