≪店主の撮影同行記(コーディネーターはつらいよ・2) ≫

Vol.15 2001/05/29

主阿部と電脳担当ノリコは撮影隊到着をバリで待っていました。

もとをただせばテレビ局側からいただいたお話。まさに天から降ってわいたようなテ レビのコーディネーターのオファー。
こんなうまい話はナイと思って飛び付いたんだが、本当に大丈夫なの?オレ。
本当に出来るの?コーディネーターなんて。
そんな不安をよそにいよいよテレビスタッフ到着の日が来てしまった・・・

テレビ撮影で最初の、そしておそらく最大の難関はスタッフの入国だろう。
インドネシアのイミグレーションスタッフの中で、バリ島のスタッフは必ず毎年異動 (他の島へ転勤)があるらしい。
ナゼか?

観光客がメチャクチャくるバリ島はなにかと賄賂をせしめる事ができるかららしい。 (たぶん事実)
だから公平にイミグレ職員は他の(儲からない)島とローテーションするらしい。

そんなイミグレの言い掛かりをつける相手、上得意様ナンバー1がなんとテレビ撮影 のご一行様! ってオレ達じゃねぇか!
一応空港警察の知り合いに頼んで打つ手は打った。

ボディーガードをしてもらって空港に逆から入り、入国審査のカウンターで待ってると・・・・

お、きたきた、撮影隊だ。
プロデューサー2人とカメラさんと照明さん、それから隊長役の男性と隊員役の女性、合わせて6人の大所帯。
いよいよこの6人と12日間の撮影開始かぁ、どんな人たちなんだろ?
特に隊員役の女性は東京のモデル事務所のタレントさんらしい。 「東京の現役タレント」 なんだか良くわかんないけど別世界の住人だよな。

無事全員入国はパスしてあとは機材の持ちこみ。
事前に「機材はスーツケース2つ分ぐらいです」って話だったから手荷物検査も問題 ないだろ。
と思ったらプロデューサーの戸野村さんが近づいて来た。

「実は阿部さん、機材の数が増えちゃったんですよね〜」

この期に及んでなかなか肝の冷えることを言ってくれるじゃないの。
機材が増えれば言い掛かりをつけられる可能性もグ〜〜ンと上がる。 だって目立つもんな。

ココから先はチョット詳しく書けません。
とにかく機材を含めた手荷物が台車2台分山盛りありまして、スンナリ手荷物検査を通る事はできませんでした。
結局別室に連れていかれて「書類が3枚足りない」(もちろん足りない書類なんてな い、ただの言いがかり)とのことで数百ドルの寄付をお払いすることになりました。

ハ〜〜〜〜ッ。(ため息)

コレだもんな、インドネシアは。
でもそんなこといっても始まらない。
さ〜〜〜気持ちを切り替えて仕事すっど〜〜〜。

内心チョット不安だったタレントさんはとっても良い子でした。
名前は藤本佐織さん、元東京パフォーマンスドールだったそうです。
マネージャーさんもメイクさんもいなくてチョット不安みたいだったけど、入国に手間取ってもずっと我慢して待ってくれてました。(この時かなり疲れてたのにね)
東京のタレントって言ったら「ちょっとコーディネーター!いつまで待たせんのよ! いいかげんにしてよっ!」って感じの人か?と、少し不安になってたんだけどそんな感 じは全然ナシ。

今回の撮影がうまく行った1番の理由は、藤本さんを含めたスタッフみんなが各々の仕事のプロで、また思いやりのある人達ばかりだったからじゃないかと思っていま す。(ちょっとマジ)

いよいよ入国完了で翌日からは撮影スタート! まずはクタ・スミニャックからいったろか〜〜い。

(店長 ケンゾウ)


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