MITSUBISHI KUDA
最近日本では人気薄、でもバリでは人気急上昇ってな~に?
これ答えは三菱の車。
日本ではリコール隠し発覚で売上台数前年比10パーセントダウンとか眩暈のするよ うな数字のならぶ三菱だけど、バリでは今回紹介する「クダ」が大人気。
もともとバリでは三菱の認知度は低かったようだけど最近はギャランなんかよく走ってるし、どこから仕入れてるのかちょっと古めのランエボなんかよく見かけます。
でも今はなんと言ってもクダだ。
このクロカン風の市場では人気独り占めだったキジャンが新型になってバリッ子には不評。
今回はその隙を突いて人気者になったクダの徹底解剖です。
まず外観から。
前の型のパジェロだよね、まんまデザインは。
でも何かそれ以上に「三菱車」を感じさせる何かがクダにはあるような・・・
わかった!ドレスアップパーツだ。
まずフロントからチェックしてみると、最近日本では見かけなくなったアニマルガー ド(カンガルーバー)がド~~ンだ。 バリでアニマルガードが必要な大型野生動物はいないような気もするが・・・
まあいい、次。
アニマルガードの下にはプロジェクター(風)のイカシたフォグランプがバ~~ン。
そういえばバリで霧って見たことがないような気がするな~・・・ う~~む、バリでは必要のないパーツ、取りも直さずドレスアップパーツが目白押し
だ。
大型ドアミラーは激しくメッキ、サイドステップもさまになってるぜ、フェンダーも ややオーバーフェンダーで塗り分けてるから押し出し充分、ルーフキャリアもメッキ
でピカピカだ。 雪なんか絶対に降らないバリでルーフキャリアを使う機会はあるのか? スカワティー村で布を仕入れてルーフキャリアにくくりつけて走るのか?(似合わ
ね~)
リアに回るとこれまたメッキのウインカーカバーが目を引くぜ、足回りもアルミ7本 スポークでスポーティー感を演出。
室内はさらにスゴイ、センターコンソールは大量のカーボン(風)パネルでドレス アップ、足元はアルミ(風)ペダルでヒールアンドトゥも楽々だ(しないしない)。
オッと忘れてた、外装のBピラー部分にもメッキパネルが貼ってあって高級感を演出、さらに何とそのパネルに透かしで入ってる「KUDA」のマークは夜になると光
るのだ。
ちょっといくらなんでもやりすぎじゃないのか?三菱。
でもこの「ドレスアップやり過ぎ感」が三菱ではないのか?日本で最初にリアシート に電動按摩器をつけたのは三菱だったはず、その「ドレスアップやり過ぎ」な三菱ス
ピリットがバリにも生きているのだろう。
そしてそのやり過ぎがバリッ子のハートを鷲掴み、「キジャンよりもクダはいっぱい ついてて高級そうね~」と、まさに三菱の注文通りだ。
「いくら高級そうに見えても給油口から火を噴いちゃダメだろ」なんて夢のないこと をバリッ子は言わないのです。
それではそろそろ運転してみましょう。
これは驚いた!本当に良い、クダは。
思わず三菱チックなドレスアップパーツに目が行ってしまうが運転してみた感じがす ごく良い。
まずエンジンは実用域にトルクがたっぷりあってすごく扱いやすい。
この点特にキ ジャンと比べて抜群に良い。
遮音についても申しぶんがない。
ハンドリングも乗用車感覚だ、重からず軽からずのパワステとあいまってスイスイ行 ける。
そして一番感心したのはサスだ。
舗装が穴だらけのスミニャックを走ってみたけど衝撃をしっかり吸収してくれるので 疲れない。
前を走っているキジャン(旧型)が飛び跳ねながら走っている道をしっかり路面を捕 らえながら進んでいく、まるで別世界の高級感だ。
バリで売れてるわけは「高級そうに見えるから」じゃない、「乗っていて疲れないか ら」だ。
それは「静かなエンジン音と遮音性」「扱いやすいエンジン」「飛び跳ねない足回 り」すべてが組み合わさった結果の総合的な評価だ。
さすがバリッ子は生活に密着したことはシビアだな、シビアな判断をしてクダを選ん でるんだな。
でもその気持ちわかるよ。
だって僕自身もバリで車を買うならクダを買うから。
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