《ペテン師 in Bali ・・・Vol.1》

Vol.41 2002/04/04

航海日誌を休むこと約2ヶ月。

え?2ヶ月?
ずいぶん休んでたんだな〜オイ。
いや言い訳なんっスけどね、4月あたまに事務所移転とかなんやかんやで書く間なし。
そうなのよ、事務所がとうとう移転したのよ。

実は漂流貿易のHPを作ってた環境は信じられないほどの劣悪環境でやっておりまして、
事務所兼住居の6畳一間で肩寄せ合いながら。
それがなんとなんと当社のビジネスプラン
(いかがわしい言葉だよな)が岡山県のコ ンペに受かってしまって、
この4月からは夢のような職場環境。
あとは事業を成功させるのみ
(トホホ・・・)
これから休まず書きまっせ〜。
(前にもこんなこと言ってたような気が・・・)

さて、この2ヵ月で漂流貿易に何があったのか。
それはもう買い付けに行ってきました、バリ島へ。
で、今回は「バリ雑貨セレクトショップ漂流貿易」らしくバリ最新レポート!

経由便が何より嫌いなオレ。
そんなオレが使うエアは全日空亡き今、
信頼のブランド(おいおい)ガルーダインド ネシア航空。
って直行便はガルーダしかないんだけどね。
積極的に乗りたい航空会社じゃないけど選択肢が他に無いんじゃ仕方ないよな。

関空に着いてチェックインカウンターを見てみると・・・
ゲゲゲゲゲ!予想はしてたけどすごい混雑。
とにかくボディーチェックはスンゲー厳しくって、オレ通過するのに3分かかったよ。
爆弾もってそうに見えるのか?オレ。
世界最大のイスラム国家インドネシアに、イスラム原理主義者が爆弾仕掛けるとは
あんまし思えないからテロ的な意味では気が楽。
これがコンチのグアム便なんかだとちょっと怖い。
バグースGAだよ。

飛行機に乗り込んでみて・・・
こ、これは・・・ スゲー広いじゃねーか、この飛行機。
確か以前はボーイング767のロートル機。
ロートルらしく機内は狭くって窓際席は窓が迫ってたえず首を傾けてないといけないほど。
ところが今回はどうだ! 窓際席でも頭周りの圧迫感はナシ、
心なしかレッグスペースも広々、シートもきれい。
新しい機材だ、この飛行機!
バグースだよGA!

どれどれ、足元の説明書を読んでみよう。
機材はエアバス「Аー300」、
外から見たら旅客機なんてどれも同じに見えるけど (コンコルド除く)
やっぱ機内は格段に進歩してんだな。
パーソナルテレビやゲームはついてないけど、
結局7時間ぶっ通しで飛行機に乗って ることを考えると
一番大切なのはシートの広さ、 圧迫感の無さ。
その点では満点だ!

「Aー300」 無事離陸して一安心の機内。
あ〜いよいよバリに行ってるのね、オレ。
今回は8日しか滞在しないわけだからとにかく買い付け、前回も買い付けオンリー。
買い付け、買い付け、また買い付け。
あのさ、たまにはさ、せっかくバリまで来てるんだからのんびりリゾートしたいよな。
でもお金も時間もないんだから仕方が無い、
漂流岡山が成功したらスタッフ一同での んびり社員旅行に来るぜ!
待ってろアマンキラ、待ってろフォーシーズン。

ん?モニターで非常時の脱出方法が始まったぞ。
「前の座席の下に救命胴衣があります、
頭から被って2本の紐を引っ張ってください、
胴衣が膨らみます」・・・か。
これ見てて思うんだけどさ、飛行機が落っこちるほどのトラブルにあった場合って
ほとんど救命胴衣なんてつける間ナシの即昇天だろ。
救命胴衣使ってるところって、昔日航のジェット片桐機長が逆噴射した時ぐらいしか見たこと無いよ。
なんにしろこんな道具を使う状況にならないことを祈るばかりだよな。

ん? ガルーダインドネシア航空のPRが始まったぞ。
アジアをまたにかけて空の旅を提供するガルーダインドネシア航空か。
このフィルムによると機長はえらく凛々しくって、なんか「信頼できそうなタイ プ」って感じだよな、
実際はそんな機長は多くないんだろうけど。
続いて地上スタッフの頑張りっぷりをアピールだ。
インドネシア人の優秀なスタッフがエンジンのフードを開いて隅々までチェック、
真剣な眼差しでボルトの締め増しなんかもやってるぞ。

・・・・・・・・・。
見るんじゃなかったな。
インドネシアの皆さんの、良い意味でも悪い意味でも
おおらかな仕事に対する取り組みを知ってるオレには今の映像はキツイ。
今回バリからストーンカービング「祈るカエル」クンを大量に送ったんだけど、 その中の一袋。
少し小さめの「祈るカエル」クンが7個入った包みの話。
オレは何度も 「とっても壊れやすいから一つ一つ先ず包んで、
それをまとめて大きな包みに梱包して送ってくれ」 と頼んだのに、
日本に届いたカエルは全部まとめて新聞紙 に包まれて送られてきてた。
もちろんカエルは無事なはずはなく、7匹のうち5匹は手が割れてたり、
ひどいのに なると首がポロと取れてたり。
あのさ。「とっても壊れやすいから一つ一つ先ず包んで」って頼んだだろ。
「大丈夫!壊れやすいのは僕も知ってるから一つ一つ壊れないように包むよ!」って言ってただろ。
このインドネシアの皆さんの「おおらか」って言うか
「すぐその場しのぎでサボろう とする」って言うか感覚は、
ちょっと日本人には理解しにくい。
まだストーンカービングのカエルならいいけど、
ガルーダインドネシア航空の地上ス タッフの場合、
「ちゃんとエンジンのチェックは済ませたよ〜、どこも問題ない よ〜」
と言いながらサボられるとポロリと取れるのはカエルじゃなくってオレの頭。
おいおいおいおい、ちゃんと着くのかデンパサールに。
もう手のひら汗びっしょり、トワイライトゾーンの「2万フィートの戦慄」みたいな感じで冷や汗かきまくり。

あ〜〜もうダメ、緊張の限界。 と、思った矢先。
緊張の限界を超えて失神してしまったオレ。(ホントは疲れて寝た)
バウンバウンとヒドイ衝撃で目を覚ますと滑走路に着陸してました〜。

ともかく着いたよ、バリ。
帰りにまた乗らないといけないのは気になるところだけど、
ともかく無事に着いたか らあとは買い付けに全力投球!
さて、何から手をつけようか?

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